RITE DAC Lab RITE DAC Lab
ビヨンド・ゼロ社会実現に向けた実験室
研究機関の敷地内にある既存温室を、DAC装置(Direct Air Capture)の実験室に改修する計画である。※DAC (Direct Air Capture)とは、大気中のCO2を直接回収する技術。
ガラス温室を実験室へと改修することから、先ずは周辺の住まいに対して機械の騒音対策と、加えて断熱性能の確保を要求として挙げられた。
計画では、内部は全面ボード二重張りとし、外周部全体には高性能断熱材で覆うことで、遮音および断熱性能の向上を図るとともに、それらの荷重を支える構造補強も行った。
また、屋根荷重も軽減するために遮熱テント膜で覆い、内部では実験室と見学室を中央で明確に分けることで利用者が実験に集中できる環境と、タスク領域をコンパクトにすることでエネルギー消費を抑えている。
見学室のほうは将来的な実験スペースの拡張も想定して、大開口の可動建具を設けて、一体的利用ができるようフレキシブルな計画としている。
外装や内部の仕上げは、吉野産桧と杉を使用し、緑豊かな周辺環境に馴染ませながら、CO2を吸収するマテリアルとして今回の施設機能にも相応しいと考えた。 閉鎖感のある一般的な実験室とは異なり、緑豊かな環境の中で温かく明るい実験室として利用者や見学者にとって愛着がわくような建物を目指した。
※掲載写真は、DAC設備スペース非公開
ガラス温室を実験室へと改修することから、先ずは周辺の住まいに対して機械の騒音対策と、加えて断熱性能の確保を要求として挙げられた。
計画では、内部は全面ボード二重張りとし、外周部全体には高性能断熱材で覆うことで、遮音および断熱性能の向上を図るとともに、それらの荷重を支える構造補強も行った。
また、屋根荷重も軽減するために遮熱テント膜で覆い、内部では実験室と見学室を中央で明確に分けることで利用者が実験に集中できる環境と、タスク領域をコンパクトにすることでエネルギー消費を抑えている。
見学室のほうは将来的な実験スペースの拡張も想定して、大開口の可動建具を設けて、一体的利用ができるようフレキシブルな計画としている。
外装や内部の仕上げは、吉野産桧と杉を使用し、緑豊かな周辺環境に馴染ませながら、CO2を吸収するマテリアルとして今回の施設機能にも相応しいと考えた。 閉鎖感のある一般的な実験室とは異なり、緑豊かな環境の中で温かく明るい実験室として利用者や見学者にとって愛着がわくような建物を目指した。
※掲載写真は、DAC設備スペース非公開
所在地 | 京都府木津川市 |
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用途 | 実験室 |
建築面積 | 71.1㎡ |
延床面積 | 73.5㎡ |
工事種別 | 改修 |
施工 | フクイ工務店 |
写真 | 表 恒匡 |
施主 | 地球環境産業技術研究機構(RITE) |
設計監理 | カイトアーキテクツ / 京 智健、有信 晴登、山本 拓 |
構造 | 門藤芳樹構造設計事務所 / 門藤 芳樹 |
設備 | エス・ケイ・ティー |
テント | 山口産業 |
complete. 2022.07 |